(特非)荒川クリーンエイド・フォーラム
荒川のゴミを拾うことを通じて、自然を豊かにするとともに市民の環境保全意識を高める。今回の助成活動は、荒川河川敷の清掃活動とゴミ減量の普及啓発活動。
http://www.cleanaid.jp/acaf
荒川クリーンエイド・フォーラム
「荒川あちこちクリーンエイド」
場所東京都江東区清砂大橋下流右岸側日時平成27年12月19日(土)
荒川のゴミを調べながら拾うことを通じて、自然環境の回復と荒川に集い思いを寄せる人々の交流を作り出してきた「特定非営利活動法人 荒川クリーンエイド・フォーラム」。1994年から始まった活動には年平均で1万人以上の参加者が集うようになり、活動を継続することで人々の川ゴミに対する意識を高めることに成功しています。Action Report第9回目の今回は、荒川クリーンエイド・フォーラムが毎月開催している"調べるゴミ拾い"活動「荒川あちこちクリーンエイド」の現場を取材してきました。
川ゴミに関心を持ってもらうために
"調べるゴミ拾い"を開催
 東京の下町を流れる荒川には豊かな植物が茂り、虫や鳥、魚などの生き物たちの貴重なすみかになっています。しかし、水際のヨシ原や河川敷にはたくさんのゴミが溜まり、景観はもちろん動植物に対しても悪影響を及ぼしているのが現状。それらのゴミは、上流から流れてきたものもあれば、川に来た人が捨てていったものも......。放置すれば、やがて海ゴミとなって漂流してしまいます。地球環境基金企業協働プロジェクト「つり環境ビジョン助成」採択団体のひとつ「特定非営利活動法人 荒川クリーンエイド・フォーラム」の活動は、それらのゴミを調べながら拾うことを通じて、どうすれば川のゴミを無くすことが出来るか、参加者全員で一緒に考えようというのがコンセプト。自然と人が共生する社会を荒川から実現させようと活動を続けています。取材に訪れた"調べるゴミ拾い"活動「荒川あちこちクリーンエイド」は、今回で9回目の開催。荒川のさまざまな場所で毎月行っていますが、この日は江東区にある清砂大橋下流の右岸側で実施されました。
参加者一人ひとりが、川ゴミの発生原因や自然環境への影響について学ぶための"調べるゴミ拾い"。気づきによって、ゴミ減量に対する意識を高めることを目的に開催しています。
 活動当日の12月19日は快晴に恵まれたものの、風が強く寒さの厳しい朝でした。それでも朝10時には13名の有志がさまざまな地域から集結。近隣住民をはじめ、湘南でビーチクリーン活動をしている方や大学院に通う学生もいらっしゃいました。東京湾に近い今回の場所には、今年9月に発生した大型台風の影響もあって大量のゴミが散乱。湾へと流れ出てしまう前にここで食い止めようと、事務局スタッフの事前説明後にゴミ拾いがスタートしました。荒川クリーンエイドのゴミ拾いは、ゴミを調べながら拾うことで、ゴミ拾いに参加される方々への"気づき"の機会を創出することが特徴。ゴミ拾いの終了後には、参加者がグループになって、当日の活動を振り返り、"気づきの発表"を毎回行っています。これにより、"拾うことの大切さ"から"捨てないことの大切さ"へと、意識の輪を広げていらっしゃいました。さらに、参加者がそれぞれの活動状況をフェイスブックやツイッター、LINEといったSNSを通じて、活動状況や感想などを拡散する機会も作っていらっしゃいました。このような取り組みを通じて、川ゴミ問題に関する意識が高まっている事実は非常に喜ばしいこと。こういった活動をサポートできることに改めて「つり環境ビジョン助成」の意義を感じました。

 約1時間のゴミ拾いを行った結果、ゴミ袋は山積みになり、大量の粗大ゴミが回収されました。目立ったのは人的なゴミ。コーヒーの空き缶、ペットボトル、容器ゴミなど。「およそキッチンにあるものは何でも落ちていましたね」と参加者の方たちも感想をもらしていました。荒川クリーンエイドの調査によると、最も多く回収されるゴミはペットボトルで6年連続トップ。2014年は3万2000本、2015年は3万4000本がすでに回収されているそう。スポーツドリンクやお茶などのペットボトル回収数の推移は、全国で生産されているペットボトル商品量の推移とおおよそ比例。大量に生産されたものはゴミにもなりやすいと言えるかもしれません。
空き缶やペットボトル、布団などの粗大ゴミなど、意図的に捨てられたと思われるゴミが山積みに。
ゴミ拾い後のふりかえりの時間では、川ゴミの実態について意見交換。「川周辺に住む人たちの意識を変えて、ゴミは減らそう」と、川ゴミに対する関心を高めていく広報活動の必要性も求められました。
 現場を担当した荒川クリーンエイド・フォーラム事務局の藤森夏幸さんはこう言います。「荒川クリーンエイドでは、マイボトルやマイバッグなど使い捨てを減らす提案も積極的に行っています。大量生産されたものを消費するのではなく、繰り返し使う意識が広まればゴミ減量に繋がりますからね」。荒川クリーンエイド・フォーラムが掲げた2015年のテーマは、ゴミを減らすキャンペーンの強化。資料やチラシを作成し、全実施団体に配布するなど啓発活動を重視してきました。ゴミ持ち帰りを呼びかけるチラシの制作にも、「つり環境ビジョン助成」が役立っています。「やっぱり、こういった環境保全活動があることを、より多くの人に知ってもらいたいという気持ちが強いですね。荒川だけじゃなく、川ゴミの問題についてもっと多くの方々に関心を持ってもらい、自分たちが捨てたゴミが川ゴミになっている経緯を知ってもらいたい。主催イベントを増やしたり、セミナーを開いたり、啓発ツールを活用したり、意識を変えるきっかけになるような活動をさまざまな角度から行っていきたいと思っています」。
特定非営利活動法人 荒川クリーンエイド・フォーラム事務局の藤森夏幸さん。環境保全に携わる仕事がしたいと転職。今の仕事が"天職"だと胸を張ります。
ゴミを持ち帰り、きれいな川、魚いっぱいの川と海をわたしたちでつくりましょう!というメッセージを託した啓発チラシ。この制作費用に「つり環境ビジョン助成」が活用されました。