継続
団体名 : いびがわミズみずエコステーション
活動地域: 岐阜県
活動名 : 西濃地域における揖斐川流域クリーン大作戦・アースデイいびがわ、揖斐郡地域におけるいび地域環境塾
活動内容: 毎年開催している「揖斐川流域クリーン大作戦」の清掃範囲を拡大。親子が楽しみながら環境について学ぶ「いび地域環境塾」を年間通して開催。
LOVE BLUE
~地球の未来を~
[特定非営利活動法人 いびがわミズみずエコステーション]
[特定非営利活動法人 いびがわミズみずエコステーション]
日時平成29年2月11日(土)
岐阜県と三重県をまたぐ全長121キロの一級河川、揖斐川。美しい自然に囲まれた揖斐川流域に根ざし、環境保全活動や環境学習会を行っているのが特定非営利活動法人いびがわミズみずエコステーションです。「つり環境ビジョン助成」による継続助成団体のひとつで、昨年度は「揖斐川流域クリーン大作戦」※を取材しました。今年度は年間を通して実施された「いび地域環境塾」の総括と、揖斐川流域に生息する鳥類を観察する「バードウォッチング」を取材。大人から子供へ、地域から地域へ伝わっていくポジティブな輪が、今年もさらに拡大していました。
岐阜県と三重県をまたぐ全長121キロの一級河川、揖斐川。美しい自然に囲まれた揖斐川流域に根ざし、環境保全活動や環境学習会を行っているのが特定非営利活動法人いびがわミズみずエコステーションです。「つり環境ビジョン助成」による継続助成団体のひとつで、昨年度は「揖斐川流域クリーン大作戦」※を取材しました。今年度は年間を通して実施された「いび地域環境塾」の総括と、揖斐川流域に生息する鳥類を観察する「バードウォッチング」を取材。大人から子供へ、地域から地域へ伝わっていくポジティブな輪が、今年もさらに拡大していました。
環境保全と地産地消を掲げ、
「いび地域環境塾」実施
 いびがわミズみずエコステーションでは、つり環境ビジョンコンセプトに基づくLOVE BLUE事業のひとつ、地球環境基金企業協働プロジェクト「つり環境ビジョン助成」により、「いび地域環境塾」を実施しています。「いび地域環境塾」は平成17年からスタートした活動で、揖斐郡内の小学生以下の子供たちを対象にさまざまな体験学習会を企画。棚田の田植えや収穫祭、"きれいな水を次の世代へ"をスローガンに実施する「揖斐川流域クリーン大作戦」や地産地消を訴求する「アースデイいびがわ」などの環境教育活動を、年間を通して行ってきました。自然を守ろう、水を守ろうという意識は、揖斐川流域でどんどんと拡がってきています。継続的に活動を続けてきた成果を、いびがわミズみずエコステーション理事の岩間誠さんに伺いました。

「昨年5月28日に行った「揖斐川流域クリーン大作戦」では、新たに輪之内会場(安八郡輪之内町)が仲間に加わりました。会場も参加人数も、年々着実に増えています。私たちの夢は、"きれいな水を次の世代へ"という想いを、揖斐川の源流から河口まで繋ぎ、流域に住む方々の意識を高めること。すぐに達成できることではないので、これからも地道にコツコツとやっていきたいと思っています。他地域との連携拡大という意味では、昨年10月9日に開催した「アースデイいびがわ」のメインイベント、地元の特産品を使う「お茶漬け選手権」で、三重県桑名市から「桑名のしぐれ茶漬け」、愛知県田原市から「じゃこ茶漬け」といった県外からのエントリーもありました。クリーン大作戦もそうですが、今後は東海3県との連携を大切にしながら、地産地消に対する意識づけや"きれいな水を次の世代へ"という想いを、他の地域にも拡げていきたいと思っています」(特定非営利活動法人いびがわミズみずエコステーション理事・岩間誠さん)
特定非営利活動法人いびがわミズみずエコステーション理事の岩間誠さん。揖斐川町の町議会議員を務め、複数の環境NPO組織で事務局長を兼任。365日、地元のために尽力しています。
ぎふ木と森の学校(揖斐川町春日)にある貝塚棚田で行なわれる体験学習会。4月の田起こしに始まり11月の収穫祭まで、地域の親子を対象に年間8回実施しています。時期ごとのお米の生育を学ぶとともに、季節に合わせて野菜の収穫、こんにゃく作りなども行いました。(写真提供:いびがわミズみずエコステーション)
揖斐川町ラーニングアーバー横蔵・樹庵で開催された「アースデイいびがわ」。会場の敷地内には、LOVE BLUEののぼり旗もたてていただきました。
「アースデイいびがわ」のメインイベント「お茶漬け選手権」は、東海3県の産品と県産米「ハツシモ」、美濃いび茶、二条関白蘇生の泉の水を使った10種類のお茶漬けの中から、来場者が300円で3杯を食べ比べ。その投票結果でグランプリを決定するというものです。グランプリを獲得したのは池田町のDining Bar BALI HIGHが提供した「果実の雫茶漬け」(写真)。今年度は県外から「桑名のしぐれ茶漬け」(三重県桑名市)、「じゃこ茶漬け」(愛知県田原市)もエントリーしました。(写真提供:いびがわミズみずエコステーション)
「アースデイいびがわ」のメインイベント「お茶漬け選手権」は、東海3県の産品と県産米「ハツシモ」、美濃いび茶、二条関白蘇生の泉の水を使った10種類のお茶漬けの中から、来場者が300円で3杯を食べ比べ。その投票結果でグランプリを決定するというものです。グランプリを獲得したのは池田町のDining Bar BALI HIGHが提供した「果実の雫茶漬け」(写真)。今年度は県外から「桑名のしぐれ茶漬け」(三重県桑名市)、「じゃこ茶漬け」(愛知県田原市)もエントリーしました。(写真提供:いびがわミズみずエコステーション)
 今回、LOVE BLUE取材班がレポートさせていただいた活動は、2月11日(土)に行なわれた「バードウォッチング」です。この日の揖斐川町は朝から大雪で、辺り一面が銀世界。申し込みでは30名が参加予定でしたが、厳しい天候のため駆けつけていただいたのはひと家族3名でした。揖斐川流域に生息する鳥類を、雪景色の中で観察する機会は滅多にありません。参加したお母さんからは「子供たちが地元に生息する鳥に興味を持つことで、環境に対する関心を持つきっかけになれば」という力強いお言葉をいただきました。万全の防寒スタイルで臨んだお子さんも、双眼鏡を片手にやる気満々。日本野鳥の会、西濃支部長の窪田一仁さんのガイドのもと、まずは揖斐川中流域の河川敷から鴨を観察。群れをなして泳ぐ鴨を望遠鏡でよくよく見ると、それぞれ種類が異なることに気がつきます。この時期の揖斐川流域には、カルガモ、キンクロハジロ、ホシハジロなど7~8種類の鴨が生息。これほど多くの種類が生息する川は、全国的に見ても珍しいそうです。他にも河川敷には、ヒヨドリやツグミといった鳥が飛び回っていました。揖斐川に注ぐ谷川と浅鳥川の両岸に広がる朝鳥公園に移動すると、そこには窪田先生も「これは珍しい!」と言うアオシギの姿を見ることができました。

「鴨が生息しやすい環境とは、餌が豊富で安全である場所。この辺りも昔は人の手による乱獲もあって鴨にとっては住みにくい環境でしたが、最近は漁期も守られ、何種類もの鴨が生息するようになりました。揖斐川の環境がよくなり、餌となる魚が増えれば鳥も多くやってきます。しかし、ただ"きれいな川"というのは、鳥にとって住みやすい環境ではないんですね。例え見た目がきれいであっても、護岸工事が行なわれて整備された川では、鳥の多様性がなくなります。つまり、鳥が住みやすい環境と、人の目から見てきれいな川というのは、決してイコールではないんですね。バードウォッチングを通して、子供たちはもちろん親御さんにも、そういった自然の摂理を知ってもらえたら嬉しいですね」(日本野鳥の会西濃支部長・窪田一仁さん)

 人間だけでなく生き物たちが住みやすい環境を守っていくことこそ、本当の環境保全。参加した親子3名にとっても、窪田さんの言葉は、深く感じるものがあったようです。今回の特別な経験はずっと心に残ることでしょう。
バードウォッチングは「いび地域環境塾」のレギュラー講座。毎年この時期に開催されています。鳥は冬場には河川敷で多く見られるので、雪が振り続くなか、参加者の皆さんは講師の窪田さんの説明をメモを取りながら興味深く聞いていました。このような活動にも、「つり環境ビジョン助成」をお役立ていただいています。
揖斐川河川敷から移動して到着したのは、桜の名所でもある朝鳥公園。新雪に足跡を残しながら、探索のスタートです。すると、とても珍しい冬鳥のアオシギに遭遇。驚かさないように少し距離をとって、望遠鏡からじっくり観察しました。
日本野鳥の会西濃支部長の窪田一仁さん。いびがわミズみずエコステーションの理事も務め、毎年この揖斐川流域で行なわれている「バードウォッチング」の講師を担当しています。生息する鳥と環境を俯瞰的な視点でわかりやすくお話いただき、参加した子供たちもバードウォッチングから環境への意識が深まりました。
「子供たちが自然と触れ合う機会を作ることによって、自然環境に対する関心が強くなってきたのは間違いないですね」と、1年を通して行ってきた「いび地域環境塾」の活動を振り返る岩間さん。さらに続けて、継続助成が持つ意味についても言及していただきました。
「こういった活動は、単年度で完結するものではありません。継続的に助成していただくことによって初めて、活動展開が拡がっていくものだと思っています。今年度もさまざまな取り組みをスムーズに運営できたのは、つり環境ビジョン助成のお陰です。とてもありがたいことだと思っています」

 揖斐川流域に根付く"きれいな水を次の世代へ"という想い、そして地域の中で循環を作る地産地消への関心。「いび地域環境塾」の活動は、今後は東海3県との連携をさらに強め、より多くの人たちに環境に対する意識づけを図っていくそうです。大人から子供へ、地域から地域へ――。このような地道に着実に実績を積み重ねている活動にも、「つり環境ビジョン助成」をお役立てていただいています。

次回のAction Reportもお楽しみに!

今年度の「揖斐川流域クリーン大作戦」は、会場が19カ所(昨年度は18会場)に拡大し、参加人数も約2,800人(昨年度は約2,500人)に増えました。昨年度同様に河川のゴミ拾いと水質検査、そして鮎の放流が実施されました。