新規
団体名 : 公益のふるさと創り鶴岡
活動地域: 山形県
活動名 : 鶴岡市内川流域の繁茂した藻刈りを市民参加型で実施する体制構築プロジェクト
活動内容: 内川の藻刈りと環境学習プログラムの実施など。
LOVE BLUE
~地球の未来を~
[特定非営利活動法人 公益のふるさと創り鶴岡]
山形県鶴岡市内川周辺
[特定非営利活動法人 公益のふるさと創り鶴岡] 山形県鶴岡市内川周辺
日時平成28年8月14日(日)
山形県鶴岡市の中心市街地を流れる「内川」。その内川流域の環境保全および地域活性化を目的に「鶴岡舟番所」を発足させるなど、さまざまな取り組みを行なっているのが特定非営利活動法人 公益のふるさと創り鶴岡です。つり環境ビジョンコンセプトをもとに進めるLOVE BLUE事業のひとつ、「つり環境ビジョン助成」により、本年度は内川の水質モニタリング調査、環境教育、藻刈り活動が行なわれています。
山形県鶴岡市の中心市街地を流れる「内川」。その内川流域の環境保全および地域活性化を目的に「鶴岡舟番所」を発足させるなど、さまざまな取り組みを行なっているのが特定非営利活動法人 公益のふるさと創り鶴岡です。つり環境ビジョンコンセプトをもとに進めるLOVE BLUE事業のひとつ、「つり環境ビジョン助成」により、本年度は内川の水質モニタリング調査、環境教育、藻刈り活動が行なわれています。
誰も寄りつかなかった川が再生!
川からはじまるまちづくり
「つり環境ビジョン助成」による助成団体のひとつ「特定非営利活動法人 公益のふるさと創り鶴岡」は、平成12年に発足。山形県鶴岡市および近郊のNPOや市民活動を進めているグループへの支援を行ない、地域づくりに関わる団体相互のネットワーク化を推進しながら、市民参加型のまちづくり事業を実践してきました。平成21年には市街地を流れる内川流域の環境保全および地域活性化を図るため、和舟を管理・運営する「鶴岡舟番所」を設立。環境景観保全のための「藻刈り」や自然観察勉強会などの活動を行なってきました。鶴岡の人々の暮らしを、すぐそばで見つめてきた内川。大正8年の羽越本線開通の頃までは舟運が盛んに行なわれ、流通の要所でした。鶴岡出身の歴史小説家・藤沢周平の作品では「五間川」という名で登場、かつて松尾芭蕉も旅の途中で立ち寄った場所です。
奥の細道内川乗船地跡。陸奥から出羽を巡っていた俳聖・松尾芭蕉も、内川の船着き場から舟で酒田へと向かいました。当時、酒田まではほぼ半日を要したそうです。
昔から変わらない、内川の穏やかな流れ。奥に見える赤い橋が「三雪橋」で、慶長13年(1608年)に最上義光が鶴岡城の大手門に真っすぐ通じる橋として内川に初めて架けた橋です。
 本年度は「つり環境ビジョン助成」を活用して、「ざっこしめ・いきものさがし」「藻刈り」「水質モニタリング調査」が行なわれています。ざっこしめとは、山形県の庄内地方(鶴岡市、酒田市など)の言葉で「雑魚を捕まえる」という意味です。子供たちを対象にした「ざっこしめ・いきものさがし」は、夏休み期間中の7月31日に実施。参加した子供たちは和舟に乗り、内川に住む生き物を探し、雑魚すくいをしました。舟から川をのぞき、舟からまちを見上げる、夏休みならではのひととき。地元の川に何が生息しているのか、子供たちは興味津々で参加していたそうです。生き物を見つけるたびに好奇心いっぱいに喜ぶ子供たち。普段はなかなか見ることのできない内川の生き物たちに出会うことができ、まさに子供たちにとっては新たな発見の連続でした。
和舟は観光舟ではないので、地元の子どもたちもこのような体験学習会でしか乗ることができない特別な舟。「ざっこしめ・いきものさがし」ではハゼやナマズなど15種類の生き物が見つかりました。(画像提供:公益のふるさと創り鶴岡)
 続く8月14日に実施したのが、鶴岡の夏の風物詩とも言える「藻刈り」。翌15日に開催される「荘内大祭」の灯籠流しを前に、舟や灯籠の妨げになる水中の藻を刈りました。藻を放置すると、川の流れがとまりゴミやヘドロが溜まってしまいます。生態系にも影響してくることなので、藻刈りは「荘内大祭」が終わった後も場所を移して継続的に行なわれます。

 また、「水質モニタリング調査」は既に6月に1回目が実施され、この後も9月と11月頃に行なう予定です。
「実は昔の内川は、ゴミでも何でも流してしまう本当に汚い川だったんですよ。我々の親世代は"ゴミ捨て場"だなんて言っていました。だから誰も寄りつかない川でした。僕が子供だった40年前は、内川に入って遊ぶなんて信じられなかったです。でも、市の取り組みや地域住民のみなさんの意識が変わってきたこともあり、水質は10年くらい前からどんどん改善してきています。水質のモニタリング調査をしても、泳いで問題のないきれいな川になりました。でも、まだまだイメージの悪さは払拭できていません。子供たちとの自然環境学習会や灯籠流しを通して内川の魅力に気付いてもらい、イメージアップに繋げることも我々の使命だと思っています。そして、川の保全活動に関わる人が増えていってくれたらと願っています。このような活動が実現できるのも、つり環境ビジョン助成のお陰。継続して活動していくことに意味があるわけですから、水辺の環境保全の一環として活動をサポートしていただけるのは大変ありがたいことです」(公益のふるさと創り鶴岡 常務理事 阿部等さん)
公益のふるさと創り鶴岡の常務理事 阿部等さん。山形県まちづくりサポーター、山形県地域活動支援アドバイザーとしても活躍。内川から程近い山王商店街に構える書店の店主でもあり、幼い頃から内川を見て育ったと語ってくださいました。
鶴岡の夏の風物詩、藻刈り。およそ250年前の書物に、すでに内川で藻刈りが行なわれていた記録があるそうです。内川の環境保全のため、川の中に入って鎌で藻を刈っていく作業を、汗だくになって行います。
 橋の上から内川を見ても水の透明度がとても高いので、水中の藻がはっきりと見えます。かつて"ゴミ捨て場"と言われていたなんて信じられませんでした。内川にはどんな生き物が住んでいるのか、定期的に水質モニタリング調査を行なっている水野重紀さんにも話を伺いました。

「調査結果を見ると、水質が以前よりもとても良くなっているのがわかります。ホトケドジョウといったレッドリストに載っている生物もいますし、水生植物のコオホネも内川で花を咲かせますからね。水草類やハグロトンボなど水生昆虫類も増えて、生物が住める環境が整った良好な河川だと言えます」(水野野生生物調査室・水野重紀さん)
内川の水質モニタリング調査、流域の環境モニタリング調査を行なっている水野重紀さん。環境省 希少動物植物種保存推進員、農林水産省 環境相談員、山形県 自然環境現況調査員、山形県環境アドバイザーとして各所で活躍。野生生物のスペシャリストでもあります。
 藻刈りも環境教育も水質モニタリング調査も、1回やれば成果が出るという活動ではありません。継続して続けることで、川の保全が実現でき、地域の活性化に繋がります。公益のふるさと創り鶴岡の皆さんが見据える未来とは、内川を子供たちのプレイパークにすること。水深が浅く、流れも穏やかな内川は川遊びに最適な環境です。現代の川のあり方を考え、子供たちの笑顔が絶えない美しい川として再生することを目指しています。公益のふるさと創り鶴岡の皆さんが取り組む川からはじまる未来に繋がるまちづくりに、「つり環境ビジョン助成」は、協力させていただいています。

次回のAction Reportもお楽しみに!